「この人、ちょっと気になるかも」——そんな気持ちに気づく瞬間って、意外と日常のささいな場面にあるものですよね。ドラマ『波うららかに、めおと日和』でも、そんな“恋の芽生え”を静かに、でも確かに感じさせる名シーンが登場しました。演じるのは、いま注目の若手俳優・本田響矢さん。今回は、彼が演じる江端瀧昌がなつ美に惹かれていく過程と、本人が語る役への思いに迫ります！
本田響矢が語る「瀧昌」の内面と変化
なつ美への“好意の自覚”は初対面のあの瞬間
ドラマ『めおと日和』の第1話で印象的だったのが、瀧昌となつ美の“はじめまして”のシーン。帝国海軍の制服に身を包んだ瀧昌が、なつ美の手にそっと触れた、その瞬間——。実はここが、瀧昌の気持ちに変化が訪れた“恋の始まり”でした。
本田響矢さんによれば、「彼女の手に触れたとき、自分でも説明がつかない感情が動いた」とのこと。画面越しでもその戸惑いや驚きがひしひしと伝わり、無口で堅物な瀧昌の“心のざわめき”がリアルに表現されていました。
手が触れたシーンの裏話と役作りの工夫
実はあのシーン、リハーサルの段階からかなり丁寧に演出が施されていたそう。本田さんは「一見、静かな場面なんですけど、彼にとっては大事件なんですよね」と語っており、ただの接触シーンでは終わらせないよう、表情や手の動きひとつひとつに神経を注いだと明かしています。
撮影現場では、あえて言葉を最小限にすることで、視線や空気感だけで“ときめき”を描き出すことが意識されていたとのこと。視聴者としても、その繊細な演出が胸に残りますよね。
瀧昌が心を開いたきっかけとは？
瀧昌がなつ美に心を開いたのは、劇的な事件が起きたからではありません。むしろ、何気ない日常の中にこそ、彼の心を動かす瞬間がありました。
本田響矢さんは「なつ美が日々の生活を丁寧にこなす姿に、少しずつ気持ちが揺れていった」と話します。特に印象的だったのは、なつ美が瀧昌のために布団を整えたり、食事をきちんと用意したりする場面。派手な言葉はないけれど、思いやりの詰まった行動が、瀧昌の心をじわじわと溶かしていったのです。
なつ美の行動に込められた思いやり
なつ美の行動は、いわば“静かなラブレター”。彼女が何かをしてくれるたびに、「自分を大切にしてくれている」という実感が、瀧昌の中で積み重なっていきました。軍人という立場ゆえに感情を表に出しにくい瀧昌にとって、それは安心感と信頼へと変わっていったのでしょう。
本田さんも「瀧昌にとって、彼女の存在は“心の避難所”になっていた」と語っており、内気で孤独だった彼の変化をしっかりと体現しています。
役を通して見えた「愛のかたち」
本田響矢が語る“昭和の夫婦”像
現代とは違い、言葉で気持ちを伝えることが少なかった昭和の時代。そんな時代の夫婦を演じるうえで、本田響矢さんが大切にしていたのは「目に見えない優しさ」でした。
「瀧昌は口数が少ないし、不器用です。でも、その奥にある“守りたい気持ち”や“信頼”をどう出すかを常に考えていました」と本田さん。現代の恋愛とは違うからこそ、細やかな仕草や視線のやりとりに、深い意味が込められていたのです。
現代の視点で演じるレトロな恋
時代背景を超えて共感されるのが、『めおと日和』の恋愛描写。控えめだけれど、確かなつながり。そんな“レトロな恋”が、逆に新鮮に映るのも魅力のひとつです。
「感情をぶつけるのではなく、寄り添うような関係性が心地よい」と語る本田さん。視聴者の中には「こんな穏やかな関係が理想」と感じた方も多いのではないでしょうか。
共演・芳根京子との信頼関係が支える演技
『めおと日和』のリアリティを支えているのは、俳優同士の信頼感。とくに夫婦役を演じた本田響矢さんと芳根京子さんのコンビネーションには、現場でも高い評価が集まっています。
本田さんは「芳根さんとは自然に会話ができて、シーン以外でも夫婦っぽい空気ができていた」と明かします。あえて距離を取りすぎず、でもなれ合いすぎない——その絶妙な距離感が、キャラクター同士の関係性に見事にリンクしていました。
撮影現場でのエピソード
撮影中、2人は役についてよく話し合い、時には無言のままアイコンタクトでタイミングを合わせることも多かったとか。「芝居を超えて信頼している感覚があった」と語る本田さん。特に、台詞が少ない場面ほど、呼吸や間を大事にしていたそうです。
「この人になら心を開いてもいい」と思える瞬間が、画面の外にもあったからこそ、ドラマの中の夫婦が生き生きと描かれたのかもしれませんね。
「めおと日和」注目ポイントと今後の見どころ
視聴者が共感する“恋のはじまり”
『めおと日和』の魅力のひとつは、「静かな恋のはじまり」にあります。劇的な告白や派手な展開がなくても、登場人物の表情や行動からじわじわと“気持ちの変化”が伝わってくる——そんな演出が、共感を呼んでいるのです。
なつ美に対する瀧昌のまなざしが少しずつ柔らかくなっていく様子は、「恋に落ちる瞬間ってこういうことかも」と思わせてくれます。視聴者自身の恋愛と重ねて見ている方も多いのではないでしょうか。
恋愛描写に込められたメッセージとは？
派手さのない恋愛描写だからこそ、“積み重ね”の大切さが伝わってきます。言葉で伝えきれないことも、行動や気遣いで伝えようとする姿勢。そんな愛の形が、この作品にはぎゅっと詰まっています。
本田さんも「小さなことで人は動く。だから、そこを大事に演じた」と語っており、恋愛だけでなく人間関係すべてに通じるメッセージが感じられます。
これからの展開に期待が高まる理由
現在の放送時点では、まだ“本物の夫婦”になりきれていない2人。でも、だからこそこれからの変化が楽しみなんです！すれ違いや誤解を乗り越えて、本当の絆を築けるのか——そこに注目です。
今後は、2人の関係に影響を与える新キャラクターの登場も噂されており、ますます目が離せません。
